彩りの手刺繍人

竜の首〜はじまりの物語

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むかしむかし。ある宝珠の実のなる樹を護る一頭の竜がおりました。竜はお腹が空くと山奥から空へ飛び立ち、町や村里に降りては人間を食っておりました。とうとう堪りかねた人間たちは、竜の退治に挑むことにしたのです。森を抜け山の頂に宝珠の樹と竜はおります。竜の首切りに頭に集中して百人もの人間が剣をかざしました。人間たちは竜の首をとるために縺れ合い、なかにはお互いを傷つけあう者もおりました。一人の武者が、竜を囲...